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「レンタルなんもしない人」から考える!これから流行るコンテンツを作る方法

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本屋をめぐっていた時、面白い本を見つけました。

レンタルなんもしない人のなんもしなかった話

レンタルなんもしない人のなんもしなかった話

 

 新着本がずらりと30冊ぐらい並んでいる中で、「レンタルなんもしない人のなんもしなかった話」という本のタイトルが、ひときわ僕の目を惹きつけたんです。

そこで帰ってから、レンタルなんもしない人についてツイッターで検索をかけてみると、フォロワーが15万人ぐらいいらっしゃる!

「レンタルなんもしない人」が世の中で評価されている証拠ですね。

では、なぜ「レンタルなんもしない人」が流行しているのでしょうか。

この問題を考えることで、現代の日本のトレンドが見えてきました。

 

「レンタルなんもしない人」とは?

なんもしない人(ぼく)を貸し出します。常時受付中です。国分寺駅からの交通費と、飲食代等の諸経費だけ(かかれば)ご負担いただきます。お問い合わせはDMでもなんでも。飲み食いと、ごくかんたんなうけこたえ以外、なんもできかねます。

ーレンタルなんもしない人(@morimotoshoji) twitterより

完全にいるだけ、なんもしない。お金も必要経費以外は要求しない。

それが「レンタルなんもしない人」です。

 

「レンタルなんもしない人」が評価されたのは「人間関係偏重」「人の目線を以上に気にする」日本人の文化のせいだ

レンタルなんもしない人が評価されたのは、現在の日本に考え方のトレンドを押さえたものだからではないでしょうか。

その考え方とは、

  • 人間関係を大事にしていると見せかけて、実はめんどくさい
  • 他人からの目線を異常に気にする

以上の2点です。

 

人間関係が実はめんどくさい

普段の生活において、人間関係は面倒なしがらみが多いですよね。

学校での人間関係はもちろん、上司と部下の関係、同僚にまで気を配らなければいけません。スマホの登場により、これらのしがらみから逃げられなくなっている。

このような現状にあるからこそ、人間関係の面倒さを徹底的に排除した、なんもしない人は評価されたのでしょう。

レンタルなんもしない人は文字通り、「なんも」しないからです。

なんなら紹介文に、「飲み食いと、ごくかんたんなうけこたえ以外、なんもできかねます。」と書いてあります。

何もしなければ、こちらも無理をして気を使う必要はないし、1度会うだけなので人間関係も面倒にならないんです。

これがウケたのだと思います。

 

他人からの目線を異常に気にする姿勢

他人からの目線を異常に気にすることも現代の特徴なのではないでしょうか。

他人の目線を異常に気にするのは、SNSで常に周りの人の視点がよくわかるようになったから。

 SNSの中でも、Twitterでは日々の生活では口には出さないようなつぶやきを、インスタでは自分のキラキラした生活を発信しています。

このような状態では、人の考えが「わかりすぎる」

今まで見えていなかった人の考えや生活が見えるようになってしまったために、こうしなければ嫌われる、こうすればキラキラしているように見えるという基準が明確化されてしまいました。

その明確化された「人から見たときの自分」の基準を満たすために、現代は夢中になっているのではないでしょうか。

このように人の目線を気にして、充実しているように見せるためには、「孤独」は最も避けるべき問題です。

「あいつさみしい人間だな」と思われてしまうと、他人から充実した生活送っていると思われないから。

そのため、たとえなんもしない人でも、誰かと一緒にいたいと思うんです。

 

日本人のトレンドは「人間関係×他者からの目線」で読める?

日本人のトレンドとして

「人間関係は実は面倒。だけどひとりでいるのは他人の目が気になる」

という考えがあります。

このトレンドの条件を満たしていたのが「レンタルなんもしない人」だったのです。

そこで僕もこの日本人のトレンドを応用したものを考えてみました。

それが「レンタル話を聞くだけの人」です!5分で考えました。

カウンセラーに話すのは「メンタルやられてるんだあの子」と思われるから嫌だ。でも友人に話すのも、人間関係の問題でめんどくさい。

だから「話聞くだけの人」なんです!

結構イケてると思いませんか?

しかし、ツイッターで競合を探してみるといっぱいいたんです笑

ただフォロワーが「なんもしない人」より多い人はいませんでした。

なぜでしょうか。

日本人のトレンドは押さえていると思ったのに…。

 

「なんもしない人」に秘められた言葉のパワー

「なんもしない人」と「話きくだけの人」の違いはなんでしょうか。

それは言葉のパワーの違いにあると思います。

「なんもしない人」と聞いたときに、

「えwwwちょww何もしないのwwwなんでwww」

と思った人は多いのではないでしょうか。

それに比べて「話を聞くだけの人」は

「ふーん。話聞くんだーへぇー」

で終わってしまいます。

このように、内容は日本人のトレンドを押さえたものになっていたとしても、名前が違うだけで評価が全く違うものになります。

つまり、自分の名前にどれだけ引っかかってもらえるか。自分の名前にツッコミどころがあるかが大事なんです。

 

日本のトレンド×ネーミング

日本人に評価されるものを作るためには、まず日本人にどんなものが評価されるのかを明確にする必要があります。

今回「レンタルなんもしない人」を取り上げたので、日本人のトレンドは「人間関係が実はめんどくさ×他者からの目線を異常に気にする」と分析しました。

しかし、日本人のトレンドはさらに様々なものがあると思います。

それを分析して、そのトレンドに合ったサービスやプロダクトを作ることが大切です。

しかし、ただ作るだけではダメなようで…。

その作ったサービスまたはプロダクトを、どんな名前で表記するかが大事になってきます。

その時に重要なのは「ツッコミどころをたくさん作る」ということ。

これらを意識すれば、流行するコンテンツを作れるのではないでしょうか。