【論理学的に考える】口喧嘩で強くなる方法
生まれた時から、口喧嘩弱いわ…
口喧嘩が強くなるためにはどうすればいいの?
生きていく中で、どうしても避けて通れない闘いがあります。
その戦いにはできるだけ勝ちたいですよね…たとえ口喧嘩でも。
今回は、論理学をとおして「口喧嘩が強くなる方法」について考えていきます。
口喧嘩で強くなるためには、「相手の論理の矛盾を突く」
論理とは、話の道筋のことです。
話の道筋が正しくないところを指摘することで、口喧嘩では優位に立てます。
そして、前提となる命題から結論を導き出すことを「推論」と言います。
人はこの「推論」という形で主張をしていることが多いです。
例えば、
ハシモトは人間だ。
人間は死ぬ
ゆえに、ハシモトは死ぬ。
これは論理的に正しい「推論」です。
なぜなら、「ハシモトが人間である」という「前提」と「人間は死ぬから、人間であるハシモトは死ぬ」という「結論」の道筋が正しいからです。
人はこの「前提」と「結論」のセットで主張しているということですね。
口喧嘩必勝法
口喧嘩の必勝法としては、この論理の道筋に誤りをさがして、その部分を突くことです。
例えば、
「仕事しろよ!みんなやってんだぞ!」
という挑発に反論する場合を考えてみましょう。
「仕事しろよ!みんなやってんだぞ!」
を論理に分解すると、
前提:仕事をみんながやっている
お前は仕事をしていない
結論:お前は仕事をしなければならない。やれ!
ということになります。
この場合は、「みんながやっている」という前提に矛盾があります。
みんながやっていることであれば、やらなければならないことというわけではありません。
加えて、対象が高度になればなるほど、「みんな」はむしろ多くの場合、間違いやすくなる傾向があります。
東大の問題を日本国民全員が解いたら、「みんな」の解答が正解になるとは限りません。
むしろ東大の問題に正解できるのは一握りの人間のはずです。
みんなの解答が、正解にたどり着くとは限らないんです。
このように、扱う問題が難しくなればなるほど、「みんながやっている」という前提は間違っている可能性が高くなるのです。
論理の誤りの突き方
論理の誤りを見つけたらどのように対処すればいいのでしょうか。
『場を支配する 「悪の論理」技法』では次のように述べています。
「相手の使った論理を噛み砕いて、同じ論理の使い方をすることで、相手の主張を無効にすることができる」
「お前の存在は迷惑だ!しね!」と言われた場合を考えてみます。
「お前の存在は迷惑だ!しね!」を論理的な文章にすると、次のようになります。
お前の存在は(私にとって)迷惑だ。
私にとって迷惑な人はしんだ方がいい
ゆえに、お前はしんだ方がいい
えげつない文章ですね。
これを同じ論理構成で言い返します。
「お前の存在は迷惑だ!」と言って、死を強制されることは、私にとって迷惑だ。
あなたの言うように、私にとって迷惑なことをする人は死んだ方がいい。
ゆえに「お前の存在は迷惑だ」という人は死んだ方がいい。
ということになります。
同じ論理構成で言い返しているがゆえに、この論理を認めざるを得ません。
同じ論理構成を踏んで言い返すことで、口喧嘩を優位に進めることができます。
「相手の前提が変だなと思ったら、「それは変だ!」と指摘するよりも、その変な前提に乗っかって考えて、どんなおかしな結論にたどり着くかを実際に示してやるのが効果的」
であると『場を支配する「悪の論理技法」』では述べています。
「正しい」は存在しない
「人の発言はすべてポジショントークに過ぎない」
これは元日本一のニートphaさんの言葉です。
「迷惑」や「正しい」という主観で語る言葉は、その人のポジションから見た言葉にしかすぎないんです。
いくら話しても、納得できないことは納得できません。
だからこそ、人の意見は多少無視して、自分の「正しい」と思いたいことを「正しい」とすればいいんです。
口喧嘩で勝っても負けても、あなたはあなたなんですから。
追記:口喧嘩はしないのが一番です。
参考文献
持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない (幻冬舎文庫)
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- 作者: とつげき東北
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